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投資の知識 債券をポートフォリオに組み込むメリット・デメリットと意義について

投資の知識 債券をポートフォリオに組み込むメリット・デメリットと意義について

こんにちは。

exit.です。

今回は、債券をポートフォリオに組み込むメリット・デメリットとその意義について取り上げたいと思います。


債券の投資と言っても、債券の現物に投資を行う場合と債券EFT(上場投資信託)に投資を行う場合がありますので、ここではそれぞれのメリットとデメリットについてまとめてみます。


債券現物に投資を行う際のメリットとしては、利息収入を得ることができる、債券の選択ができることなどがあります。利息収入はわかりやすく、半年ごとなど利払いの条件によって変わってきますが、定期的に収入を得ることができるため、魅力の一つとなります。債券の選択については、満期までの期間や格付け、利回りなど、自分の目標に合った債券を選ぶことができるという意味です。債券ETFのメリットとしては、分散投資ができること及び(銘柄にもよりますが)流動性が高いことがあります。分散投資について、債券ETFは複数の債券を含んでおり、リスク分散ができて比較的安定的な運用ができます。流動性に関しては、ETFは株式市場で取引をされているため、市場価格(取引価格)が分かりやすく売買も容易であることから取引がしやすいということが挙げられます。

※債券ETFの場合は、少額から投資できることもメリットとしてあります。


逆に、債権現物への投資のデメリットとしては、分散の難しさと流動性リスクがあります。債券現物で分散を行おうとするといくつもの会社などの債券に投資を行う必要があり、多額の資金が必要となり、ポートフォリオを組みにくくなる可能性があります。また、流動性リスクとしては、債券の売買が難しい場合があり、売却を行う際に、非常に時間がかかったり、売却時の価格が大幅に下がったりすることもあります。債券ETFへの投資のデメリットですが、流動性リスクとディスカウント価格での取引があります。上場して市場で取引されている場合でも銘柄によっては極端に取引量の少ない債券ETFがありますので、そのような銘柄を売買する際には流動性リスクが高い場合があります。また、債券ETFは債券の現物とは異なる値動きをする場合があります。債券ETFに組み込まれている債券の価値と市場での取引価格にはずれがあり、そのずれの結果、債券ETFが割安で評価されて取引されていることがあります。その状態を「ディスカウント」と呼びます(その逆を「プレミアム」と呼びます)。ディスカウント価格での売買は、本来の価値よりも低い価格での売買となってしまいます(ディスカウントやプレミアムの発生理由は債券ETFの価格が市場の需給によって変動するためです)。

※倒産などの信用リスクに関しては、債券現物でも債券ETFでも影響を受けます。分散されているだけETFの方が影響は少ないですが、市場での取引価格の下落などの影響は出てきます。


最後に債券をポートフォリオに組み込む意義ですが、株式と異なる値動きをする資産を入れることで安定的な運用を目指すことができるということに意義があります。まだまだ10年20年と運用期間が長期である場合なら、株式が100%のポートフォリオでも良いかもしれませんが、リタイアが近づき、取り崩しが始まるときになって、リーマンショック時のような株式市場の暴落があると、投資していた株式などの資産価格が大きく目減りし、老後資金に不安を覚えるような状態になってしまうと悲惨なことになってしまいます。債券をポートフォリオに組み入れることは、投資している資産全体で見たときのポートフォリオの価格変動リスクを抑える意味合いがあります。債券の現物や債券ETFはリスクを抑えて運用しないといけない局面では、選択肢の一つとなってくれるはずです。

※リーマンショックの時は株式市場の回復よりも債券価格の回復の方が早かったです。


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。


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