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世界経済 海外企業編 Salesforce, Inc.

世界経済 海外企業編 Salesforce, Inc.

こんにちは。

exit.です。

今回は2023年8月30日に第二四半期の決算発表を行ったSalesforce, Inc.(以下、セールスフォース)(ティッカー:CRM)について取り上げたいと思います。


セールスフォースはカリフォルニア州サンフランシスコに本社を構える、1999年3月8日にオラクルの幹部であったマーク・ベニオフ氏がパーカー・ハリス氏らとともに設立されたSaaS(Software as a Service)タイプの顧客情報管理のクラウドサービスを提供する会社です。2000年には初めてクラウドベースのCRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)ソリューションをリリースし、企業が顧客情報をクラウド上で管理できるようにしました。2004年6月に、ニューヨーク証券取引所に上場しています。


そもそもCRMとは何かについても触れておきたいと思います。CRMとは、顧客の情報を収集し、その情報を分析することで企業の営業活動やマーケティングなどを最適化し、顧客満足度を高めることを目的とするものです。CRMに含まれる活動には、顧客の情報管理と収集、販売活動の最適化、マーケティング活動の強化、カスタマーサポートの向上、データの分析と予測などがあります。また、集められたデータはカスタマイズできることもあるので、業界ごとの違いや季節などによる要因なども考慮して分析できるようになります。企業と顧客の長期的な関係の構築に役立ち、顧客に対してより細かなサービス(パーソナライズ)を提供し、顧客忠誠度や顧客満足度を高め、企業の売り上げ増加に貢献するためにCRMは利用されます。


セールスフォースの第二四半期の決算ですが、売上高の実績は86億ドルで市場予想の85.2億ドルを上回り、一株当たり利益(EPS)は2.12ドルでこちらも市場予想の1.92ドルを上回りました。第三四半期ガイダンス(見通し)についても売上高87億ドル~87.2億ドル、EPSは2.05ドル~2.06ドルとしています。市場予想としては、売上高86.6億ドルでEPSは1.83ドルなので上回っています。通年のガイダンスも発表しており、売上高は347億ドル~348億ドル、EPSは8.04ドル~8.06ドルとしており、市場予測の売上高346.5億ドル、EPS7.45ドルを上回っていますので、売上高/EPS/ガイダンスのすべてで市場予想を上回る内容になっています。売上高の内容としては、サブスクリプション&サポートで80億ドルの売り上げでプロフェッショナルサービス・その他で約6億ドルの売り上げとなっています。今期に入り、売上総利益率が改善していること及び販管費が抑えられていることから営業利益率も改善されていることが決算書を見るとわかります。貸借対照表を見てみますと、流動比率は102%ともの足りなさがありますが、流動負債の多くが前受収益であるため、契約が解除されるなどしなければ売り上げに振り替わっていく科目であるため、流動性に問題はないと考えられます。第二四半期のキャッシュフローでも、営業活動に係るキャッシュフローは8.1億ドルのプラスで、投資活動に係るキャッシュフローはマイナス1.8億ドルであり、両者の差額であるフリーキャッシュフローは6.3億ドルのプラスとなります。


以下はセールスフォースの投資家情報(IR)へのリンクです。

https://investor.salesforce.com/overview/default.aspx


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。


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