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世界経済 9月のFOMCの内容について

世界経済 9月のFOMCの内容について

こんにちは。

exit.です。

今回は、9月20日~21日にかけて行われましたFOMC( Federal Open Market Committee:連邦公開市場委員会)の内容について見ていきたいと思います。


最初にパウエル議長の発言のポイントをまとめていきます。主なメッセージはジャクソンホールでの講演以来変わっていません。インフレ率を2%に戻すための引き締めのスタンスへ移っており、バランスシートの縮小(金融引き締め:QT)も進行させています。インフレ圧力は引き続き顕著であり、インフレリスクは上方に偏りさらに上振れする可能性もあるものとなっています。高インフレ状態の継続は期待インフレの高止まりが定着する可能性が高くなるため警戒しています。会合ごとに意思決定を行い、考えをできる限り明確に伝えることを続けます。過去の経験は早急な金融緩和を戒めている(1970年代の高インフレ時代のことを念頭に置いた発言と思われます)、としています。


利上げに関しては市場予測通りの0.75%となり、FF金利(政策金利)の誘導目標は3.00%~3.25%となりました。FOMCメンバーの金利の予想見通しとしては、2022年末までに4.25%~4.50%と回答するメンバーが多く、次に4.00%~4.25%となっています。また2023年末については4.25%~5.00%までとなっています。利下げが始まるのは2024年となる見通しとなっています。金利については、今年あと2回のFOMCで1.25%ほどの利上げ(11月に0.75%、12月に0.50%)があるのではないかと考えられています。


今後の利上げ見通しについて事前予測を上回る結果となり、タカ派色が強いと判断され株式は下落し、NYダウは522.45ドル安の30,183.78ドル、NASDAQ総合は204.86ポイント安の11,220.19ポイント、S&P500は66ポイント安の3,789.93ポイントとなりました。終値ベースで6月16日につけた安値を更新するのか更新しないのかに注目が集まっています。終値ベースで安値更新することになれば、下げ相場の継続となります。NYダウでは29,885.08ドル、NASDAQ総合では10,646.10ポイント、S&P500では3,666.77ポイントがそれぞれ目安となる数字となります。また、反発局面があった場合には、8月の高値を更新するかしないかがポイントになりそうです。


9月13日に発表されました8月の消費者物価指数(CPI)は8.3%と市場予測の8.1%を上回る結果となりました。これは、FRBの政策目標としている2%よりも高い数値であり、許容することはできないレベルのものとなっています。この数値が継続的に下落をして初めて利上げの幅の縮小などの政策に結び付いていきます。


アメリカの10年国債の利回りは8月末の3.196%から9月21日時点では3.534%と0.338%の上昇となりました。今後も利上げは継続されそうですが、同時に景気の先行きの不透明感も高まってきているため、債券の買いが入れば10年国債の金利は思ったほどは上がらなくなる可能性があります。ただし、2年国債の利回りは4%を超えてきており、10年国債との利回りの差が逆転(逆イールドが発生)しています。これは、市場が将来の景気後退を予測することで発生すると言われています。


今後も株式投資については我慢の局面が続くことになると思います。次の金融相場は2024年に来るのではないかと予想されております。引き続き自分がリスクを取り過ぎていないかを考え、リスクを取り過ぎている場合にはポートフォリオを保守的なものへと調整することが良いかもしれません。


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。


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