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海外ニュース編 長引く物価上昇、金融引き締め、コモディティ価格の上昇を受けてIMFは世界経済の見通しを引き下げた

海外ニュース編 長引く物価上昇、金融引き締め、コモディティ価格の上昇を受けてIMFは世界経済の見通しを引き下げた

こんにちは。

exit.です。

今回は、IMFが2022年4月19日に発表した世界経済の見通しを取り上げたいと思います。


前回のIMFの世界経済の見通しは2022年1月25日に発表されています。前回のレポートでは景気回復の停滞や高いインフレ率、感染者数の増加により世界経済の回復や経済成長が低くなることを予測していました。そこから、今回のレポートでは、ロシアによるウクライナへの侵攻が世界経済の回復に大きな影響を与えていることが示されています。エネルギー価格を始めとしたコモディティ価格が大幅に上昇し、さらに今回の軍事侵攻が短期間で終わる見込みも立たない中でインフレが進行していることにより、各国の中央銀行は金融引き締め(利上げ)を余儀なくされています。あまりにも利上げのペースが早くなると景気への影響も心配されますが、インフレ率が高止まりしてしまうことも消費者心理を冷やし結局景気悪化となりかねない状況となっています。


今回大幅に2022年の経済成長率見通しが下がったのが、ロシアの-8.5%、ウクライナ-35%、ベラルーシ-6.4%となっています。また、資源国においては経済成長率の上方修正がされています。ブラジルが前回のレポートから2022年の予測値は上がっています。ほかにはサウジアラビアが4.8%から上方修正されて7.6%と資源国においては資源価格の上昇の恩恵を受けているような状況となっています。ただし、資源などのコモディティ価格の上昇の恩恵を受けるのは一部の国であることから、全世界・新興国・新興国での経済成長率予測の見通しの低下という結果になっています。


インフレ率については、3月のアメリカのCPI(消費者物価指数)が8.5%上昇と高い結果になっています。このインフレ率の見通しですが、2022年では先進国では5.7%、新興国では8.7%となっており、2023年では先進国では2.5%、新興国では6.5%となっています。中央銀行が目標とするインフレ率は2%なので、2023年になって目標値となる2%に近い数字となりますが、新興国では高い水準で止まることとなっています。通貨の信用力が低い新興国でインフレ率が高止まりしてしまうと、為替レートの悪化を通じてさらに経済の悪化を招き、国家不安の要因となる可能性があります。スリランカではすでに債務返済不能でデフォルトに陥る可能性が高くくなっており、そのほかの新興国でも同様の状況に陥ってしまう国が出てくるかもしれませんので、新興国投資を行う際には注意をしたほうが良いかもしれません。


表:地域別2021年経済成長率及び2022年経済成長率予測

国/地域2021年経済成長率2022年経済成長率予測2023年経済成長率予想
世界5.9%→6.1%4.4%→3.6%3.8%→3.6%
先進国5.0%→5.2%3.9%→3.3%2.6%→2.4%
アメリカ5.6%→5.7%4.0%→3.7%2.6%→2.3%
EU5.2%→5.3%3.9%→2.8%2.5%→2.3%
日本1.6%→1.6%3.3%→2.4%1.8%→2.3%
新興国6.5%→6.8%4.8%→3.8%4.7%→4.4%
中国8.1%→8.1%4.8%→4.4%5.2%→5.1%
インド9.0%→8.9%9.0%→8.2%7.1%→6.9%
ブラジル4.7%→4.6%0.3%→0.8%1.6%→1.4%
ロシア4.5%→4.7%2.8%→-8.5%2.1%→-2.3%%
南アフリカ4.6%→4.9%1.9%→1.9%1.4%→1.4%


今回のコラムで取り上げたIMFのレポートは以下のリンクからご確認いただくことができます。全体的な概要を述べているExecutive Summaryは3ページにFull Reportの方は200ページほどの分量となっております。

https://www.imf.org/en/Publications/WEO/Issues/2022/04/19/world-economic-outlook-april-2022


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


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