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投資の知識 債券投資家と株式投資家の目線の違いについて

投資の知識 債券投資家と株式投資家の目線の違いについて

こんにちは。

exit.です。

今回は債券投資家と株式投資家について取り上げたいと思います。


最初に債券投資家ですが、債券投資家には主に機関投資家が多く、あまり個人投資家で債券投資を行う人は多くはないと思います(投資信託やETFを通じて債券に投資を行う人は多いと思います)。そのため債券市場は主にプロ向けの市場となっていると言えると思います。


一方、株式投資家には機関投資家もいれば個人投資家もいます(個人投資家には個別株の売買を行う人以外にも投資信託やETF(だけ)を購入している人もいると思います)。そのため、株式市場にはプロとアマチュアの両方が混じっているという言い方をできるかもしれません。


なお、市場規模で見ると、株式市場よりも債券市場の方が、規模が大きくなっています。株式にも非上場株式などの売買がありますが、メインとなるのは上場されている企業となり、債券の場合には、上場されていない非上場の取引の方が圧倒的に多くなっています。取引所で取引(取引所取引)されている株式であれば株価をリアルタイムで知ることが可能ですが、債券の場合は、価格が基本的には売り手と買い手以外には知りようが無い店頭取引(取引所を通さないで証券会社と投資家の相対取引)が多くを占めている、という点も異なります。


株式投資家と債券投資家の目線(考え方)の違いに注目すると、株式投資家の多くはトレンドであったり、投資先の企業の決算や業界のニュースであったりなどに反応して売買を行います。どちらかと言うと、比較的投資の時間軸としては短いものが多いです。もちろん、もっと時間軸を長くとって企業の将来に投資を行っている投資家もいます。ウォーレン・バフェット氏などはそのような投資家の代表格的な人物です。それに対して、債券投資家は時間軸を株式投資家よりも長く見ていることが多いです。利回りは国の景気や政策などをより敏感に反映していきます。より長期的な影響などを考慮して利回りは動いていきます。


一般的に株式の値動きと債券金利の利回りは逆の動きになることが多いです。債券利回りが上昇すれば、リスク性資産である株式は売却されて、その逆に債券利回りが低下すれば、リスク性資産である株式が買われることになります。利回りが低下して株価が下がることもあれば、利回りが上昇しているのに株価が上がることもあります。基本的には、債券投資家の方が、市場に対して冷静な見方をしていることが多く、利回りが上がっているのに、株価が上昇を続ける局面が来た場合には注意をしたほうが良いかもしれません。


現在はまだ新型コロナウイルス感染症による経済的な影響を防ぐために、大規模な財政支出や金融緩和が行われているという状況がまだ続いていますが、いずれこれらの政策も変更を行っていかなければなりません。その際の市場の反応に際して、参考になるのは、目先の株価の動きではなく、アメリカの10年債券の利回りではないかと考えています。

※テーパリングや実際の利上げのタイミングなどによって債券の利回り(金利)が大きく変動する可能性もあります。その際の金利の動きには注意をしておく必要があると考えています。


自分自身で情報を集めて投資判断を下す方法は基本的には中級・上級者向けだと思いますので、投資初心者の方やあまり運用に時間を割きたくない方は、積立投資で時間や投資先の資産を分散させていく方法が無難です。個別株式への投資やリスクの高い商品への投資は投資経験をある程度積んだ後の方が良いです。個別株式や個別の債券への投資は、コア・サテライト戦略のサテライトに当たるものです。投資初心者は、コア資産の形成に注力したほうがリスクを抑えることができ、投資による損失での市場からの退場をしなくて済むと思います。


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


本コラムは、特定の商品の勧誘や売買の推奨等を目的としたものではなく、また特定の銘柄および市場の推奨やその価格動向を示唆するものでもありません。投資判断は投資家の皆さまの自己責任でお願い致します。


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