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世界経済 9月21日~22日のFOMCの3つのポイント

世界経済 9月21日~22日のFOMCの3つのポイント

こんにちは。

exit.です。

今回は、2021年9月21日~22日にかけて開かれるFOMC(連邦公開市場委員会)とテーパリングについて、ポイントを3つに分けて取り上げたいと思います。


①テーパリングの年内開始について

2021年8月27日のジャクソンホール会議でFRB議長のジェローム・パウエル氏は年内にテーパリング(現在、毎月1200億ドルの規模で行っている資産買入の減額)を開始する、という旨のスピーチを行っています。今回のFOMCでテーパリングを宣言しなければ、次回の11月2日~3日のFOMCにてテーパリングの開始を発表することになります。現在、想定されているシナリオの1つは、9月テーパリング発表し、11月から実際のテーパリングを行うというものです。11月のFOMCで発表すると12月開始、もしくは来年の1月の開始となってしまいます。来年の開始となると今年中のテーパリング開始というジャクソンホール会議の発言内容とずれてしまいます。12月だと年内開始とはなりますが、FRBは12月のテーパリング開始は避けるのではと予測される向きもあります。年内のテーパリングを宣言している以上、この方針を変更することはよほどなことがない限り無いと考えられます。目先の数字に惑わされて金融政策変更をした結果、政策が実態の逆をいってしまうようなリスクはFRBとしては取れません。パウエル氏もそのリスクについては考慮に入れて政策運用を行っています。多くの市場関係者やメディアは、11月にテーパリング発表と見てはいますが、9月に発表される可能性やリスクについては考えておいても良いと思います。


②インフレ率について

9月3日に発表された8月の雇用統計の結果は、非農業部門雇用者数の事前予測75万人を大きく下回る23.5万人となりました。9月14日に発表された8月の消費者物価指数(CPI)は予想前月比+0.4%に対して+0.3%となり、前年同月比では+5.3%となっています。これは、FRBが目標(ターゲット)としている+2%を大幅に上回っています。一時期の物価上昇率から比べると高騰率は衰えてきています。その理由としては、中古車の販売価格が落ち着いてきたこと及びサービス価格の低下があります。新型コロナウイルス感染症の拡大による経済活動の停止から、経済活動が再開されたときに耐久消費財の需要増加より半導体が不足しました。そのため、自動車に使われる半導体の在庫がなくなり、新車の供給が滞りました。そして、新車が買えなくなったため、消費者が中古車を買うこととなり、中古車の需要が増加して、中古車の価格上昇を招いていました。この中古車の価格上昇が落ちついてきたこととデルタ変異株の感染者が増加したことによるサービス価格の低下が今回の消費者物価指数の鎮静化に貢献しています。ただし、インフレ率の上昇は一時的なものとするパウエル氏の考え方が正しいものなのかどうなのかは、この時点で判断するのは早いと考えています。サービス業を中心に労働力不足が慢性化しつつあり、それが長引けば賃金上昇のプレッシャーを与え、パウエル氏が望まない賃金物価スパイラルを引き起こす可能性があります。


③株式に与える影響について

テーパリングの開始を株価は織り込んでいるのか、という点に関しても意見が分かれています。2013年5月を例に出すと、当時のFRB議長のベン・バーナンキ氏がテーパリングの可能性について言及をしたため、アメリカの株価は下落し、長期金利は上昇(債券価格の下落)し、新興国株式にも大きな影響を与える、という結果になりました(テーパー・タントラムと呼ばれています)。この時も、テーパリングは株価に織り込まれている、という考え方が主流となっていました。今回も、株価にテーパリングが織り込まれている、という考え方が目立っています。今年の2月後半から3月にかけて、5月中旬(コラムを執筆している9月含めて)などに下落して調整を挟んでいるという考えですが、その程度の調整では不十分だと見ることもできます。テーマとしては、今年に入ってからいつになるのか、ということがずっと注目されていたものではありますが、実際に起こるとなるとそれなりに調整をするのではないか、ということは考えておいたほうが良いかもしれません。


今回取り上げました点は、可能性であり確定事項ではありません。ただし、楽観的に考えてリスクを多く取っている(リスクを取りすぎている)ポートフォリオの場合、自分が考える以上の損失を出す場合があります。その逆に、リスクを取らなさすぎるポートフォリオの場合では機会損失となる場合もあります。難しい局面ではありますが、自分のリスク許容度と向き合いながら、ポートフォリオについて考えてもらえればと思っています。


以下のリンクは、ジャクソンホール会議の内容について取り上げたものです。併せてごらんいただければと思います。


次回も皆様のお役に立つ情報を発信していきます。


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